2019/08/31 21:00


価値観というのは かなり個人で違います。

値段だったり ブランドだったり 自分の価値とかがはっきりしてる人もいれば 曖昧な人も 考えたことさえない人も 

洋服を買うのも 選び方は人それぞれ やすい物しか買わない 安くしないと買わない。

このブランドを買う。 このデザイナーを買う。 決まった素材しか買わない。

好きな 色や形 はやっている物 今年のトレンドと言われたもの 人に勧められた物 誰々がきてる物

選び方はいろいろある 創る側もいろいろだ。

学生のとき 大量生産型のオリジナルで60代以上の田舎の人対象商品の縫製工場のデザイン部にバイトに行った。 

そこの商品は スーパーとかに売っている服だ。

デザイン部と言っても 去年のブラウスの肩のタックを今年はギャザーにしようと 

絵を修正して 指示書を修正して パターンを修正して 生地指定をして

見本縫いのための 裁断をして 見本縫いの人に渡すというとこまでの部署だ。

他の事は去年と一緒なので 去年の資料のまま 注文するのだ。

最終的には 縫製工場に依頼するのだが

この会社にも先生と呼ばれるデザイナーがいるのだ。

私はその人の アシスタントで いつもなら 地元の専門学校のその先生の生徒さんをバイトにつけるらしいが

うちの実家も見本縫いの縫製工場だったので そのつてで バイトを頼まれた。

なんと めちゃくちゃ楽なバイトなのだ。

カミソリで去年の資料を削って修正して 出すだけだし 

裁断も 自分の学校の課題より 全然楽だし いろいろ 機械がそろっているので 使い方さえマスターすれば

1日の仕事が数十分で出来るのだ 後は 仕事するふりしてろと そのデザイナーの先生は言うのだ。

飲みのみが早いと言われ いやいや こんなデザイナーっているのか?と思いながら

高い給料もらっているなんて 私の学生の時だから こんな会社もあったのか

とにかく デザインらしいデザインもせずに 売れる売れないも 気にしなくていいデザイナーなのだ。

本当に 価値観が可笑しくなりそうだった。

勿論 その会社は面白くないし 勉強にもならないので ひと夏だけ バイトした。

でもその先生デザイナーさんは周りのみんなに 尊敬され(表面だけかもしれないが) 

高額な給料(いくらか知らない 本人が言っていた。)をもらい ふんぞり返っていた。高齢でもあった。

今は 通用しないだろうが 環境によって 価値は違うのだ。